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以下の記述は管理人の個人的見解です。 お店およびメニュー内容に関しては読者ご自身の判断にてお願いいたします。


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宝泉 (ほうせん)


このお店は、 宝泉堂 が始めた甘味処である。場所も、宝泉堂から東に少し歩いたところである。 宝泉堂は業者向けの製餡所であると共に、一般にもお菓子を売っている。 ここの小豆(餡)の味は、私流に言うと「艶がある」。 私達の作った 宝泉堂の菓子のページ もご覧いただきたい。 宝泉自体のページは宝泉堂の下にあって、 http://www.housendo.com/pre/housen.html である。

閑静な住宅街の、これも趣のある民家を改造して甘味処にしている。 まずロケーションが落ち着いた住宅街だということで、高級感が醸し出されている。 まぁそのぶん「庶民的で入りやすい」という感じでは無くなっている。 中に通されると、小卓が無い部屋とある部屋を選べる(空いていれば)。 上写真は小卓の無い部屋である。 お店全体が広いし和風の庭もあって落ち着く。

以前、 三丘園 が落ち着いた町家で人も少なく、雰囲気がいいと書いたが、 私達が最初に行った後に何度も雑誌に紹介された。 今ではかなり混んでいる可能性がある。 ここは未だ雑誌もあまり目をつけていないように思える(2005年9月現在)。 穴場である。和風の作りが整って見えるので、雰囲気を加点した。


場所: 北大路の高木町交差点から一筋南を西に歩いて、突き当たりを南→西と曲った北側(左京区下鴨西高木町25)
電話: 075-712-1270
休業: 水曜
掲載例:  
訪問日: 2005/09/8、2007/1/25
























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紹介メニュー: 青もみじ (あおもみじ)


値段と説明: 青もみじは 1050円税込。
評点: 4.0  雰囲気加点+ 


青もみじは、アイスクリーム、大納言、白玉を抹茶に浸したものである。 このメニューを頼んだのには目論みがあった。 赤門茶屋の抹茶あいす と比べたかったのだ。 まず、抹茶の味が違った。 青もみじの抹茶には苦味があるが、赤門茶屋のものには苦味が感じられない。 青もみじの抹茶もしっかり高級なものである。それは味わってすぐに分かった。 市販の高級抹茶の味にも近いと思う(私達の抹茶比較については 抹茶とお菓子の体験考 を参照されたい)。

赤門茶屋の抹茶の味は、評点をつけにくかった。 あの苦味が抜けたソフトさは、かなり高級なものには違いなく、 私達が 30g 2000円程度で手に入れていた抹茶からは想像できない味わいであった。 しかしここではこれ以上言及を避ける。 青もみじの抹茶はその点、分かりやすい(と思った)。 私達が自宅で飲む抹茶と味がよく似ていたからだ。

さて、抹茶以外のコンポーネントを見てみよう。白玉は固めに作ってある。 アイスクリームは、それなりの「まったり感」があるのにさっぱりしている。 赤門茶屋の抹茶あいすのアイスクリームの方が、やや個性的だったかもしれない。 大納言は、宝泉堂らしく引き立つ味といえよう。 全体として、さっぱり感があった。それも上等・高級なさっぱり感である。 このメニューは高いけどそれだけの事があると思った。



2005年に、上と同時に冷たい抹茶と生菓子のセットを頼んだ(セットで 840円)。 こぼれ萩という銘のきんとんを食べた。 抹茶の味は、いわゆる「グリーンティー」では決してない。 あくまで冷たくした「抹茶」である。 しかし青もみじにかかっている抹茶の方が私には何となくピンと来た。

きんとんだが、パッと食べて、えらく分かりにくい味だと思った。 それはきっと夏の暑い日に歩いてきたからだろう、とか青もみじの味の影響だろう、と思った。 源水の生菓子 に近い感じもあったが、どうも釈然としない。 食べていてやっと理由が分かった。香りが少ないのである。 ふつう生菓子というのは嗅覚+味覚+口の中の触覚で味わう。 その嗅覚が抜け落ちてしまったので、味覚+触覚だけで味わいを判断せねばならず、それで分かりにくかったのだ。 確かに私の鼻のコンディションも悪かったのだろう。 しかしこのきんとんも、香りをかなり飛ばしてしまっていたと思う。

 


2007年の1月下旬に、この店に再び来て、 丹波あずき「ぜんざい」、丹波白あずき「ぜんざい」の2品を頼んだ (ともに950円であった)。 見た目は小さめの器である。 付いてくる箸が細くて、煎った黒豆が3粒くらい付いてくる。 写真は左が「ぜんざい」で、右が白あずき「ぜんざい」のアップである。

「ぜんざい」の方であるが、小豆の粒が大きくて、しかも潰れていない。 小豆の姿煮とでも言いたくなる。 この甘味処は高級な製餡所が出しているお店だから、 粒を崩さずに小豆を煮るというようなことはお手のものだろう。 例えば 祇をん徳屋の宇治金時 の小豆は個性的だったが、こちらはもっと正攻法というか、 「いかにも小豆らしい」というまっとうな味を示そうとしているかの如くであった。 茶房 染井 の、鍋でコトコト煮たような、こっくりほっくりといった感じのぜんざいの味とも違う。

いま思いつくといえば、 烏丸丸太町下ルの甘楽 花子のぜんざいに似ているかもしれない (この店は2007年1月現在、このHPに掲載していない)。 しかしそれともまた違う。 小豆の味の、どこにも気になる特徴が無いというのが特徴か。 妙な言い方で恐縮だが「ふつう」であるということの徳を持った味に思える。 「ふつう」と思わせるのは実は大変である。 ちょっとでも気になる味を出してはいけないし、 味の整いのイメージを崩してはいけない。 従って、こういう味を出すというのは1つの高級さであり、味の「徳」だといえよう。

ただ、これはぜんざいの話ではないけれども、小豆の風味がよく出た菓子が巷には幾つかある。 最近食べたものでいうと、小ざさの羊羹、あと知られていない京都の幾つかの店の朝生、鹿の子がある。 そういうもののもつ「あ〜小豆、いいなあ!」と思える餡の味のような、 何というかもっと積極的な魅力を、 個人的には小豆に(そしてぜんざいにも)期待してしまうのであった。 但しそのように作るとそれは「個性」で売ったことになる。 製餡所という立場は「個性」を出さない作りをずっとしてきたに違いない。 高級さとか価値の置き方が違うのではないかと想像する。

次に白あずきの方だが、 とらや、大原女家で食べた白小豆のぜんざいの場合にはちょっと植物っぽい香りがあった (注:現在、大原女家の喫茶室はやっていない)。 それと比べるとこれは風味が自然で、赤小豆のぜんざいの風味にかなり近くなっていた。 それでも、何度も食べると白小豆の味は赤小豆と違って感じられる。 これも「整い」を感じた。 さすが、高級製餡所が自信を持って出すぜんざいといえるのではないか。




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